
ビットコイン6.8万ドル割れ、米10年債利回りが1年ぶり高水準へ
ビットコインが6.8万ドルを下回り、米10年債の利回りが1年ぶりの高水準である4.5%に接近しています。リクイデーション分析では6.6万ドル付近に大きな流動性が集中しており、さらなる下値リスクが指摘されています。
何が起きたか
ビットコイン相場が節目の6.8万ドルを割り込む場面が現れ、市場で調整圧力が強まっています。この下落は米国の金利環境の急速な上昇と連動しており、10年物米国債の利回りが4.5%に接近するなど、1年ぶりの高水準まで上昇しているのが背景にあります。
暗号資産市場では、大型の流動性調査ツール(リクイデーション・ヒートマップ)が6.6万ドル付近に大きな資金流出ポイントが存在することを示唆しています。この水準は多くのトレーダーがポジション調整を強いられるレベルであり、ここまで下落した場合には連鎖的な売却が発生する可能性が指摘されています。
市場への影響
米国債利回りの急上昇は、暗号資産市場全体に対して二重のプレッシャーをかけています。第一に、金利上昇により利回り商品の相対的な魅力が高まり、リスク資産である暗号資産から資金が流出する傾向が強まります。第二に、米ドルの強化につながり、ドル建てで表示されるビットコインの相対的な価値が下押しされます。
このような環境では、ドル円相場も上昇圧力が強まっており、円安が加速する可能性があります。日本の投資家にとっては、円建てでのビットコイン価格は必ずしも米ドル建ての価格低下ほど大きくない調整で済む可能性もありますが、同時にドル高円安による別の投資リスクが高まっていることに注意が必要です。
株式市場全体についても、米金利上昇は特にグロース株やテックセクターに圧力をかけるため、暗号資産と株式の間に連動性が見られる局面が続く見込みです。
今後の見通し
テクニカル分析の観点から、6.6万ドル付近のリクイデーション・レベルが今後のサポートとして機能するかどうかが重要な判断ポイントになります。もしここが抜けた場合、次のサポートレベルは6.4万ドルやそれ以下の6.0万ドルまで視野に入ってくる可能性があります。
米国の金利政策については、インフレ懸念がまだ完全には払拭されていないことから、FRBが積極的に利下げに転じる可能性は限定的です。この状況が変わるには、米雇用統計の大幅な悪化やCPI(消費者物価指数)の予想外の下落などが必要です。専門家の間では、少なくとも今後数週間から数ヶ月は金利が高止まりする可能性が高いと見ている声が多くなっています。
もし米10年債利回りが4.5%を超えてさらに上昇すれば、ビットコインの下落圧力は一層強まるでしょう。逆に、これ以上の利回り上昇が止まり、やや落ち着きを取り戻すようであれば、テクニカルレベルでの反発の可能性も出てきます。
長期的には、ビットコインの将来は金利環境の正常化と機関投資家による一段の採用にかかっていると言えます。現在の調整は健全な市場メカニズムの働きを示す側面もあり、このフェーズを通過することで、より堅牢な上昇基盤が形成される可能性があります。
トレーダーへのポイント
ショートターム・トレーダーにおいては、6.6万ドルのリクイデーション・レベルが重要な損切りラインとなる可能性が高いです。この水準を割り込めば、さらなる売却圧力が生まれるシナリオに備えておくことが重要です。同時に、米債利回りの動向をリアルタイムで監視し、金利が落ち着くタイミングを見極めることが勝利の鍵になります。
米ドル円相場とビットコイン相場の連動性にも注目してください。円安が急速に進行している局面では、ビットコイン価格の下落が相対的に緩和されることがあります。ドルペッグの暗号資産や、円建てでの取引オプションがある場合は、為替リスクを調整する手段として活用する価値があります。
ボラティリティが高い局面では、ポジションサイズを抑えめに保つことが推奨されます。特に、6.6万ドル付近でのサポート喪失が示唆する下値シナリオに備えて、十分な現金比率を確保しておくことが重要です。長期ホルダーであれば、この調整局面を買い場と見なす戦略も検討の余地がありますが、その場合でも段階的な買い増しを心がけるべきです。
最後に、米国の経済指標発表やFRB関係者のコメントが出た直後は、市場が大きく動きやすい時間帯となります。こうした時間帯でのトレードは避けるか、スリップ許容度を広めに設定するなど、実行面での細かい工夫も利益確保につながります。
情報提供元: coindesk.com
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